最もポピュラーで、世界中で愛されてきた観賞魚・・金魚

最近では夏に関わらず、ホームセンターや専門店に行けば金魚が手に入りますが、やはり、金魚を飼うきっかけの第一位は金魚すくいではないでしょうか。また、子供の頃、夏祭りの露店で金魚すくいをし、それが初めて飼った生き物だったという人も少なくないと思います。

金魚すくいに入っている金魚は、比較的よく見かける種類のもので、飼育もそんなに難しいものではありません。そもそも、金魚すくい用の金魚は、孵化後の検査で、ハネと呼ばれる評価の低い金魚であることが多いのです。

しかし、種類や体色・ヒレの形などで評価が高くついた金魚は、相当な高値で取引されます。

そして、お店に行けば、ホームセンターのペットコーナーでも、かなりの金魚の種類を見ることができます。金魚の種類はたくさんあり、体色・体型はもちろん、泳ぎ方まで違います。おして、独特な珍しい体型の金魚も結構多くいるのです。

元々金魚は中国で生まれ、その後世界中に広まり、日本だけでなく他国でも交配や突然変異などで、種類が増えていきました。

日本では金魚の歴史はそれほど古くなく、室町時代に渡来してきたことが始まりです。現在多くの種類が見られますが、その影には金魚の飼育に携わってきた人々の苦労がありました。

日本には、その地域でしか見られない地金魚と言われる金魚が各地に存在します。その地域で品種改良が行われ、独自に作られたこの地金魚の中には、天然記念物に指定されている品種もあり、現在もその普及・保存のために多くの人が活動しています。

金魚も犬や猫と同様のペットです・・家族の一員として大切に!

金魚の飼育と聞いて、一番に思い浮かぶのは、金魚鉢に入った風景ではないでしょうか。

しかし、最近は金魚の飼育用として、様々な器具が揃えられているセットが水槽と一緒に売られています。

観賞魚の一つに熱帯魚がいますが、温度調整も考えなければならないこの種の飼育は何だか難しく、器具も色々揃えなければならない少々ハードルの高い観賞魚という印象があるかと思います。しかし、金魚の飼育もそれに劣らない状況なのです。

生き物を飼う時に、小動物になればなる程、動物からの意思表示を読み取ることは難しいものです。体調の変化に気づかず死なせてしまったという経験のある人もいると思います。

特に魚は水の中の生き物なので、人には環境の変化が分かりにくく、万が一病気になっても、診てくれる動物病院はほとんどありません。それほど、病気になったら対処が難しく、場合によっては命に関わる可能性が高くなるということです。

これは全ての生き物に対して言えることですが、生き物を飼う以上はその生き物に責任を持ち、最善を尽くすことが飼う人の役目だと思います。

そのために、まずは金魚にとって最も大切な水環境を整えることが金魚の飼育を始める第一歩です。しかし、その他は金魚の種類によって、気をつけなければならないことはありますが、基本的にそれほど難しいことはありません。要点を抑えておけば、誰でも飼える生き物ですし、種類によっては比較的飼育が簡単なものもいます。

そしてあくまでも観賞魚ですから、人が楽しみ、かわいがることが金魚にとっても幸せな生き方だと思います。

金魚の寿命は水質次第!?水環境造りの必須アイテム・・ろ過装置

金魚は観賞魚の中でも、よく餌を食べ、よくフンをする魚です。そのため、水質が悪化し易く、常に綺麗な水で飼育しようとすれば水替えの頻度がかなり高くなります。綺麗な水に
保つことは確かに大切なことですが、水替えが増えれば、金魚にもストレスになり、水質も常に一定というわけにはいかなくなります。

そこで、水槽にろ過装置を取り付けることで、水替えの頻度は極端に減り、金魚にも快適な水環境で飼うことができるようになります。

では、ろ過にはどんな働きがあるのでしょうか。まず、一番分かりやすい役割として、水中のごみを取り除くということです。これを物理ろ過と言います。水に溶けていない餌の残りカス
やフンなどは次第に水に溶け、水質悪化の原因になります。そのため、水に溶ける前に、除去することは大切なことです。

次にバクテリアによって、水に溶けた水質悪化の原因となる物質を分解する生物ろ過という役割があります。物理ろ過では取り除けない水に溶けた成分を、生物ろ過によって分解
し、金魚に害のないものに変えるのです。これらはどちらも大事な働きで、物理ろ過だけでは、水中の溶け込んでしまった成分が水質を悪化させ、生物ろ過だけでは水中の水質悪化
の原因となる成分が多すぎて、分解が間に合わないことで、水質が悪くなってしまうという結果をもたらします。

そこで、この物理ろ過と生物ろ過の両方を行える装置が有効になってきます。ろ過装置にはさまざまな種類があり、もちろんその構造で物理ろ過のみ、生物ろ過のみ、その両方が
行えるタイプがあります。45センチ程度の水槽や金魚鉢のように小さな容器で飼育している場合は、外掛けフィルターで物理ろ過を行い、投げ込み式フィルターで生物ろ過を行う方法
がよいと思います。どちらも、ホームセンターなどで簡単に手に入り、価格もそれほど高くありません。外掛けフィルターという装置は、水槽のふちに取り付けそこでろ過する装置です
が、物理ろ過であればろ材は、ウールでよいでしょう。また投げ込み式フィルターは水槽内に、フィルターの付いた状態の装置を入れます。大きさとしては、それほど大きくはないの
ですが、その分構造的に表面積が広くなるような作りになっています。

60センチ以上の大きな水槽の場合は、上部フィルターがオススメです。これは一台で、物理ろ過、生物ろ過のどちらも行ってしまえる装置です。ただ、水槽の真上に置く設置の仕方
になるので、水槽が暗くなったりメンテナンスに時間がかかる、外掛け式や投げ込み式に比べて価格も高くなるというデメリットがあります。

なお、この他に、底面フィルターという方法もあります。ろ過能力が高く、比較的リーズナブルな価格で売られているという利点はありますが、メンテナンスをする際、底石を全て取り
除いて行わなければならないので大変です。

価格や水槽への取り付け方法などを考慮し、メンテナンスしやすいろ過装置を選ぶことが、金魚を安定した水環境で飼える第一歩だと思います。

水草はただの装飾品ではない!?金魚に果たす水草の役割

水槽に水草や土管・テトラポッドなどが入っていると、ちょっと目を楽しませてくれるそんな癒しの水槽になりそうですよね。特に室内で飼う場合は、部屋の雰囲気も変わり、イン
テリアの一部になると思います。

ところで、そもそもこれらの装飾品とも思われる水草や土管などは金魚にとって必要なのでしょうか。入れている金魚の種類にも依りますが、出目金や水泡眼など眼が出ていたり、
水泡があるような種類の金魚は、土管やテトラポッドなど人工的に作られた物で眼を傷つけられてしまう可能性があります。水草も葉の硬いものは、同様のことが考えられます。

これらの眼に特徴のある金魚は、視力が悪いと言われているので、それも原因の一つかもしれません。また、小さな水槽の場合、泳ぐ空間が減ってしまうというデメリットが考えられ
ます。

しかし、水草や土管・テトラポッドは金魚の隠れ家になります。臆病な金魚や体が小さめで他の金魚から追いかけられたりしている金魚にとっては、よい逃げ場になることが考えられ
ます。

それに、水草を入れることで水質悪化の原因となる水中の栄養素を取り入れ、水質をよくしたり、光合成で酸素量が増えたりします。また、金魚を繁殖させたい場合は、水草は産卵
場所にもなります。

水草は土管やテトラポッドのような人工物に比べ、非常食にもなり、金魚もどちらかと言えば水草を好む傾向があります。しかし、水草には、すぐに金魚につつかれたり、食べられたり
する種類があるので、金魚と相性のいい種類を選ぶことをオススメします。

金魚は雑食なので、食べられにくい、葉が丈夫なものを選びます。また、隠れ家にするためにも浮かせて入れるのではなく、底石や小鉢を使って底に固定する方がよいでしょう。

実際に金魚と相性の良いアヌビアス・ナナやアナカリスは根をはりやすいので、固定することをオススメします。また、水草は植物なので、光が必要です。水槽を光の入る窓際に
置いたり、蛍光灯を数時間つけるなど、光を取り入れましょう。なお、水草が必要とするものに二酸化炭素や酸素がありますが、二酸化炭素は金魚が呼吸する際に出す量程度の
もので育つ種類の水草にしましょう。中には、二酸化炭素をたくさん必要とする水草もありますが、その場合は、別に二酸化炭素を添加する必要が出てきます。酸素については、
金魚にも必要になるものなので、エアレーションなどを利用して、水草のために金魚が酸素不足にならないようにすることが大事です。

水草は、屋外で金魚を飼う場合にはホテイアオイなど光を多く必要とする種類も育ちやすいのですが、室内では光を取り入れるのが難しい場合が多いので、あまり光を必要としない
種類を選ぶ方が良いでしょう。そして、もしたくさん水草が増えてしまったら、金魚が泳ぐ空間が減るので、定期的に水草の手入れも必要になります。金魚だけでなく、水草も世話を
する心構えで水草を入れて、どちらも健康的に育つ水槽にしましょう。

金魚が病気になったかも!病気の兆候とその対処法

金魚も病気にかかることがあります。しかし、病気になっても診てくれる動物病院はあまりありません。そこで、飼い主が何とか対処しなければならくなるのですが、病気の兆候を早く
見つけ、早期に対処することが必要になってきます。

ところで、病気の兆候と一口に言っても、それは様々です。変な泳ぎ方をしていたり、水底でじっとしているまたは、ひっくり返っているなど、明らかに普段とは違う行動が見られたら、
病気かもしれません。また、行動だけでなく、金魚の体に何か着いていたり、エラの様子やヒレの形が違っている場合もあります。普段から金魚の様子を観察し、いつもと違うところを
見分けることが大事です。

もし、病気かもしれないという兆候がある金魚がいたら、まず、その金魚だけ隔離しましょう。金魚には多くの病気があり、余程代表的な症状でもなければ、素人で病名まで分かる
ということは考えられません。病気には感染するものと感染しないものがありますが、病名が分からない以上それも分からないので、他の金魚にうつらないよう、隔離した方が無難
です。また、専門の薬を使う場合は、健康な金魚に悪影響を与える可能性も考えられるので隔離することをオススメします。

病気の治療として、比較的簡単に行えるのは、食塩水を使う方法です。塩には殺菌効果がありますが、この方法にする一番の目的は、体内の働きを助け、呼吸などを楽にするという
ことです。金魚の体内に流れている血液や体液には、一定の濃度があります。そのため、通常、外部から水が体内に入ってこないように体表の粘膜で守っているのです。しかし、
エラの部分は酸素を取り入れなければならず、すぐそばに血管が通っていることもあって、厳しい条件の中で、外からの水の浸入を防いでいます。そこで、食塩水を使ってその部分
の機能を助け、呼吸をしやすくすることで、体力を上げ、自己治癒力を高めるのです。

では、食塩水はどれくらいの濃度にすればいいのでしょうか。実は、金魚は外部からの水を全て遮断している訳ではなく、少量の新しい水を取り込んで、体内で調整しています。

そのため、食塩水の濃度は体液より少し低い濃度にします。一般的に1%強くらいの値になるのですが、コントロールが難しいので、初心者は0.5%からはじめると良いでしょう。

あまり食塩水の濃度が高くなると、金魚の体液が外部に出てしまい、死んでしまいます。また、食塩水を作る時は、新しく用意した水ではなく、それまで入っていた水槽の水を使うこと
をオススメします。金魚にとって、水環境の変化は体に大きな負担を与えます。そのため、水温やその他の水質バランスが変わらないようにした方が、治療の効果が出やすいの
です。

また、病原菌以外に寄生虫が原因で病気になる場合もあります。その場合、寄生虫を取り除くという治療法が効果的です。なお、寄生虫は水槽内で繁殖していることもあるので、
水槽内の消毒も忘れずに行いましょう。

水造りは金魚飼育の第一歩!カルキ抜きとバクテリアの重要性

金魚を飼う上で、欠かせないのが水造りです。水造りとは、金魚にとって棲みやすい水質にするための水にするということ。

まず、基本的に特別な水を使う訳ではなく、水道水で十分です。ただ、水道水には塩素が入っていて、この塩素から発生するガスは金魚のエラの細胞を壊してしまうので、この
塩素を除去する必要があるのです。これを一般に「カルキ抜き」と言います。カルキ抜きには、いくつかの方法があります。

まず、市販の中和剤(ハイポ)を使う。これは特に専門店などに行かなくても、ホームセンターなどでも売られている手に入りやすい薬品です。固形のものや液体のものがありますが、
固形を使用する場合、きちんと水に溶かしてから金魚を入れましょう。

次に、汲み置き水を使う。水道水をあらかじめバケツなどに汲んでおいて、半日から一日置いておきます。水道水に含まれる塩素は、長時間置いておくと次第に空気中に放出されて
いくので、時間のある時には最も簡単な方法です。しかし、水道水の塩素の量は、その地域の水質によって濃度が違うので、塩素濃度の高い地域では、一日以上置いておく必要が
あるかもしれません。

ここまでが、一般的なカルキ抜きの方法ですが、他には煮沸するという方法もあります。10分程水道水を煮沸して冷ますのですが、煮沸すると塩素だけでなく、酸素も空気中に放出
されてしまうので、冷ました後にエアレーションをして、水の中に酸素を取り入れることが必要です。また、この煮沸方法では、水槽が大きい場合、大量の水を煮沸して冷ますという
大がかりな作業になるので、時間と手間がかかります。なお、浄水器の水を使うという方法もあります。最近は浄水器を設置している家庭が多いので、この水が利用できれば
水造りが簡単にできます。しかし、浄水器には完全に塩素が抜けないものがあったり、アルカリイオン水が出るタイプのものもあります。アルカリイオン水は金魚にとって、あまり適した
水とは言えないので、使用している機種の取り扱い説明書などで確認した方がよいでしょう。

また、水造りとしてバクテリアの存在も重要です。バクテリアとは微生物のことなのですが、このバクテリアが実は水造りに大きな働きをします。

バクテリアには、餌の食べ残しやフン・おしっこなどを分解して無害にするという働きがあるのです。つまり、このバクテリアが多いと水質悪化の原因となる餌の食べ残し、フン・おしっこ
などを分解してくれるので、水質が悪くなりにくくなるということです。このような働きをしてくれるバクテリアは好気性という、酸素がないと働かないという性質があるので、エアレー
ションで酸素を多く取り込む必要があります。なお、水替えの時に全部の水を換えない理由の一つとして、このバクテリアが水槽からいなくならないようにするためということがあるの
ですが、もし水をすべて換える必要がある時は、フィルターや水槽内に入れている器具などを洗わないことで、引き続きバクテリアを水槽に残すことができます。